私たちの肺は肋骨に囲まれ、心臓と共に守られています。心臓は自力で拡張収縮を繰り返して機能していますが、肺の組織である肺胞は自身で膨らんだり縮んだりすることが出来ません。横隔膜をはじめ、胸郭を取り巻く筋肉と連動して拡張したり収縮をしています。こうした一連の筋肉を「呼吸筋」と言います。
この呼吸筋をストレッチするなどしてよく動くように鍛えれば、何歳になっても肺機能を高めることが出来ます。肺の中に沢山の空気を取り込めるようにするには、呼吸筋を鍛えて胸郭の可動域を広げることが大切です。
うたおうタイムのウォーミングアップ体操では、意識的に肋骨間の間を広げたり、肩や首の筋肉をほぐす運動を取り入れています。短い時間で効率的にストレッチを行うことで、効果的に沢山の空気を取り込んで歌唱出来るようにするためです。
こうした体操と、取り入れた息をたっぷり使った歌唱活動を行うことは、肺機能はもちろん、血液の循環を促し、脳内に届く血中酸素を増やし、自律神経のバランスを整え、免疫力をアップさせます。
是非、胸郭トレーニングを兼ねて歌唱活動を継続頂きたいと思います。(2021.7.20)